地方はITを駆使するか全く利用しないかの選択がある

ニュースのつまみ食い

地方観光にIoTで新サービスのニュースは期待したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160513-00000044-zdn_ep-sci

最近はIoT(Internet of Things)という全ての物がインターネットに繋がる略語を目にします。あまり関係なかったモノをネットに接続することで新たな価値を見出そうとすることなんですが、これは非常に期待しています。

Raspberrypiもそうですが、小さな部品で従来の単機能よりも、より複雑な処理ができるようになり単独では機械ではないモノを繋ぎ合わせるアイディアはこれからもっと出てくると思います。

一時期ユビキタスという名称がありました。既に死語となっていますが、要はあれの発展系で本質は同じです。

例を挙げると、複数の電化製品をリモコン1台やスマホに集中管理させる、それもネット接続をすることにより、場所は関係なくどこでもいつでも管理できる。

モノ自体に貼ることで、そのモノを管理するという製品もあります。

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古くは、バーコード管理がそれに当たるでしょうか。メニューの商品名や価格などをバーコードにして実質的に管理できる。経験上、システムで在庫管理、工程管理、受発注管理などでバーコードリーダーを利用してあらゆるタイミングでモノの管理をしていました。

タグ付けは読み取る動作と専用の機器が必要でしたが、モノ自体に端末の機能を搭載できれば、読み取って管理するのは高性能のスマホでも問題ない時代です。商用利用が前提だったものが個人に置き換えられる。それもその場所も問わず、モノ自体の質も変えなくて良い。

地方では都市部では考えられない程にIT化が遅れています。ここ数年のスマホの普及とともに一気に広がっては来ましたが、その利用には限定的でかつ閉鎖的です。

利用したいお客様は普段はそれらを駆使した仕事や生活を送る中、地方へ旅行に行くと全くもって使えない不便さがありました。不便に留まらず怒り出す始末です。

宿泊で言うと、5年前ではWi-Fiが使えないのは当たり前でした。観光案内も地図とパンフレット。台風情報や交通情報も手書きのPOP。家族旅行先で仕事のためにノートPC持参のお父さんがネットに繋がらないことにイライラなんてことはよくある風景でした。

流石に最近はWi-Fiの不便さも減り、フロント周りや客室では以前の都市部と同じような利用方法が可能です。(個人的には旅行先まで仕事かよとは思いますが)

まだ古い体質のところでは、全くと言って良いほどIT化は進んでいません。時代に取り残されて廃業の憂き目もあるでしょう。仕方ありません。

一方、お客様側ではなく内部では、宿泊管理台帳が未だに鉛筆と消しゴムの手書きというところも多いです。端末や電気代の経費が掛からないという点と、それを仕事としてこなす人の技術力は要らない点でスタッフを採用できるという最大の利点があります。もうすぐ淘汰されると思います。

個人的には合理的な仕事の進め方は好きです。しかし、機械を信頼せず紙と鉛筆を信頼している経営者は未だに多いうえ、時間が掛かる仕事を好む従業員も多い。その分余計な仕事しなくて済むためでしょう。合理化されれば自分の仕事が無くなるからです。

逆に例えば、貸し切り露天風呂は時間貸しが多いため、多くのお客様のために利用が終わったらランプが点くところから始まり、それを端末でお知らせするシステムも珍しくありません。

あまり細かい所まで管理されていると旅行の醍醐味のイレギュラーや時間を忘れることすら難しいことはマイナスのように感じることもあります。そういう危惧は私だけなのか、都市部のお客様には喜ばれているのが現実です。

なんとも窮屈な旅行に思えます。

日本人は時間に細かい人種ではありますが、計画が緻密で、イレギュラーがあると怒り出すクレーマーも後を絶ちません。完璧を求めるあまり働く側もピリピリしていました。

スタッフとの世間話を避けて自室に恋人と籠もり、DVDを鑑賞する旅行とは何でしょうか。酷いときは、スタッフには部屋に来ないように指示したり、朝は朝食要らないからチェックアウトまで放っておいてくれ、という方もいます。観光も散策もせず、楽しいのか疑問です。

話が逸れました。

今回のニュースにある自転車×IoTは、元々あった自転車を細かい技術(GPSや翻訳)を掛け合わせて、既存の自転車での観光をより上質な物へ昇華させる良いアイディアだと思います。一言でいうと便利になる。新しい体験もできる。

大多数の方はこういった新サービスには魅力を感じます。中には今まで無駄というか無意味なやり方で、せっかく限りある休暇の時間を本当に無駄にすることもありましたから、より少ない手数や時間で実現できることが増えたという様に感じます。

ただ、道に迷うことも旅の楽しさでもありますから、自分で考えて動いた結果のイレギュラーさに感動することは減るかも知れません。この辺は程度の問題です。

地方に存在する現代に合わない不便と思われる事を、IoTやITによって補えれば、あまり大きなコストも要らず、新たな顧客を掘り起こせます。積極的に利用した方がいいと思います。

または全く逆にそういったこと、日常から解き放つために、あえて不便なことをうまく演出して楽しんでもらうことも効果があります。さじ加減を間違うと、単に何の投資もなくお客へ不便を強要する感想を抱かせますので、宣伝の段階で気をつけなくてはなりません。

わざとやる所も、他の部分ではきちんと現代に合わせている場合が多いのですが、履き違えて単なる言い訳になっている施設は地方には意外と多いので注意が必要です。

何にせよ、こういった技術を利用した新しいサービスは、需要を見極めてとにかくやることとは思います。改装などと違い、あまりコストはかかりません。ダメなら方向転換してやめればいいのです。自社でなくても他でそういうサービスがあれば参加することも大事です。うちはそういったことはできないから・・・、謙遜であればいいのですが面倒なだけな施設は多いです。

デジタルサイネージももう5年前には一般的に利用され、ここ2年くらいでしょうか、大型の駅のみならず、地方の駅構内や遊戯施設や観光地にも当たり前に見かけますが、地方ではまだまだで、手書きPOPやインクジェットプリンターで印刷してラミネート加工し、テープで貼る。そういったサイネージも多く、時間が止まっている感は否めません。

徹頭徹尾、田舎を演出するか、一部でもこういった技術やサービスを取り入れて、都市部のお客様をスムーズに受け入れるかの両極端の真ん中を行く地方の観光地は参考にしてもらいたいですね。

偉そうにと突っ込まれそうですが、経験者としては時代錯誤の実感はありましたので体験談として書きました。まるで都市部の人は未来人で、地方は笑って誤魔化す。それでは衰退するに決まってます。

最後に外国の方が地方へ観光に来られるケースが毎年いや毎月増えています。嬉しいことではありますが、全く対応できていないため、ガッカリされるお客様が多い。英会話できないことは昔からとはいえ、クレジットカードが使えない、電子マネーはもちろん未対応といった支払い系の不便さ。外国人こそあまり現金持っていません。

宿泊業に限ると、朝食にパンは出せない、アレルギーにはあまり対応できない、浴衣のサイズや履き物も日本人のLLまでしかない。日本人なら怒るようなことも外国の方は旅の仕方を心得てる方が多いのか、それらも楽しんでいるのであまり問題にはならないと感じます。

よく地方では外国人の受け入れ、IT化の推進などという言葉が10年くらい前から謳われていますが、ほとんど進展がないですね。

日本のおもてなしは誇れるので、それに少しだけ新しい技術を取り入れるだけなんですがね。せめて露店販売や屋台、少額決済の品などは、どこでも電子マネーで決済できるようになればなとずっと思っていますが、なぜやらないのだろう。そういったサービスはたくさんあるのにな。

益々、大手が儲かり中小零細企業が衰退する新サービスがまた始まったと感じる地方の実態があります。

そもそもこういったニュースも知らないし、まるで他人事の会社が多すぎる。危機感無し。ぜひ、青森だけでなく他の地方も真似して取り組みましょうよ。

いち地方都市に住む戯れ言でした。

デジタルジュン

「習うより慣れろ」「好きこそものの上手なれ」

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